JA talk:Import/Catalogue/Japan KSJ2 Import/Administrative district 2014

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 「インポート後の海岸線に沿った行政境界について問題がある」との意見

[OSM-ja] Clean-up?: KSJ2 administrative boundary import (2015年2月22日TalK-jaへの投稿)

海岸線に沿った行政境界についてですが、地図の利用者として、また地域貢献をしようとするマッパーとしての立場では、この行政境界には非常に困っています。


(1)地図の利用者から見て、欲しい情報が得られません。島などの海岸線が込み合っている地域では、すべての海岸線が境界線と重なって表示されるため、結局のところ、例えばある市に属するのがどの辺りまでなのか把握できません。 例えばですが、http://www.openstreetmap.org/#map=12/34.7133/134.5132 のような地図を見て、兵庫県の沖の島々が何市に属するか、分かるでしょうか。


(2)海岸線に市や県の境界があるという表示は、地域の生活者の感覚からはかけ離れています。海岸から少しでも沖に出ると県外、という感覚はありません。 A島がX市に属し、B島がY市に属するなら、その中間辺りにX市とY市の境がある、というのが自然な感覚です。また、A島とB島の間に橋がかかっていれば、橋がX市にもY市にも属していないことはありえず、橋のどこかに境があるはずです。


(3)境界線のデータが複雑すぎてデータが異様に重くなり、編集や確認が困難になっています。 例えば、三重県のリレーション http://www.openstreetmap.org/relation/812190 は、皆さんの環境では正常に表示できるでしょうか。私の環境では「リレーションの データは大きすぎるため表示できません」と表示されブラウザが固まります。 OSM Relation Analyzerでも、 http://ra.osmsurround.org/analyzeRelation?relationId=812190 はタイムアウトします。 今はきれいになっていますが、長崎県のように海岸線が複雑な地域でのデータの重さはひどいもので、市くらいの単位でもリレーションの表示や確認ができませんでした。


(4)海岸線の編集が難しく、編集ミスのリスクが高いです。海岸線と行政境界がほとんど同じ座標の点で引かれているため、海岸線を選択することが難しく、 新たに海岸線を追加するときも、元からある海岸線と接続することが難しいです。海岸線が閉じられない編集ミスをしてしまうと大規模に陸地が表示されなくなる プレッシャーがあり、本来は衛星写真やサーベイ情報などで海岸線を修正したくても、行政境界がまとわりついている場合は編集を敬遠してしまいます。 南伊勢町のように、海岸線と境界を同じウェイにするとしても、海岸線を編集したい場合は行政境界のタグやリレーションの整合を毎回考慮、確認する負担を強いられます。


以上のように、地域で使いやすい地図に貢献したい私どもとしては、機械的、一律的に海岸線に引かれている行政境界には頭を悩ませています。OSMの初期でまともな情報が 無い段階では、外部の利用できるデータを機械的にインポートする意義もあったかと思いますが、これだけ全国に編集者が増え、各地域での情報に基づいたデータが 蓄積されつつある段階で、境界の変更が無い地域も含めて一律にインポートをし直す必要性があるのでしょうか。(その割にはデータがインポートされていないらしい(群馬、栃木などの関東を「後回し」にする意図も不思議ですが)